これまでで一番、手応えを感じられたBFPフィリピン・ツアー
今回で2度目となる、2月のBFPフィリピン・ツアー。
2月は首都マニラで市街戦が起き、BFPが交流を深めてきたルソン島南部でもさまざまな事件が起きてしまった月です。今回は大学生2名を含む6名でのツアーとなりました。フィリピンで合流してくださった会員・支援者さんも多数いらっしゃいました。人数の上でもそうですし、中身の上でも、本当にこれまでで一番と言って良い程大きな手ごたえを感じて帰ってくることができました。
マニラでは、市街戦の遺族や研究者で構成される市民団体、メモラーレ・マニラが毎年2月に追悼式典を行っています。その式典に参加する事が、今回のツアーの大きな目的の一つでもありました。日本の市民団体として初めて招待を受け、大変光栄に思いました。式典に関連して開催されたシンポジウムでも、BFPのビデオメッセージを上映する機会を頂きました。
そのシンポジウムの中で、メモラーレ・マニラの方から次のような言葉を頂きました。
「かつて外交官だった時に日本人とも交流したが中身のないつきあいだった。ここにいる日本人は市街戦の慰霊碑に献花し、比人被害者の証言も記録に残していってくれる。彼らによって初めて日比間の真のコンタクト(接触)が成し遂げられたと思う」(まにら新聞から引用)
ビデオメッセージを持って行く事で一体何になるのだろう…と自分自身、迷いながら手探りで始めたBFPのプロジェクトでしたが、こうして評価して頂くことができ、本当に有難く光栄に思いました。現地の高校生からも「会員になりたい」と声をかけられるなど、次世代に繋げる大きな手ごたえを感じました。
そして、ルソン島南部では昨年秋に訪問した方々を再訪する形で、取材を進めていきました。
私たちが到着すると、郵便で送っていた写真を家の奥から大事そうに出してきてくれた方がいたり、懐かしさのあまり涙される方がいたり、前回は招きいれてくださらなかった家に案内してくださったり…。本当によくして頂きました。
型どおりの謝罪ではなく、相手の立場に立って2度と同じ過ちを繰り返さないことが、被害を受けた方々への、私たち「戦争を知らない世代」の役割であると考えています。過去の戦争を語り継いでいきたい。そのような気持ちを今回は改めて伝えることが出来たのではないかと思っています。
大学生が2名参加してくれたことで、フィリピン人の協力者の一人は
「彼らは未来だ。BFPに希望がある」と嬉しそうでした。私自身、フィリピン人の大学生からたくさん声をかけてもらえた事、活動に参加したいと意欲を見せてもらえた事などは大いに励まされました。
これまで積み重ねていた物が間違っていなかったと実感できたことで手ごたえを感じ、BFPが今後力を入れていくべき方向性が明確になった本当に充実したツアーとなりました。
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました!
裏話を書けば、女性陣のホテルの部屋では毎日のようにトラブルが起きて部屋を代えてもらったりと慌しかったですが、それも今となっては良い思い出ですね。ツアー参加者の皆さま、本当にお疲れ様でした。