8人ともニュージーランドへの1年間の留学から帰ってきたばかりで、留学を通して様々な国籍の人々や考え方に触れ、日本にいた時よりも「戦争」について考えるきっかけが多くあったようです。
自己紹介を兼ねて自身がニュージーランドで感じた「戦争」に関わるエピソードを尋ねたところ、自身の体験とともに自分がそれに対してどう感じたのかを熱く語ってくれました。
こんなにも考えるところがあったのかと驚くほど様々な意見がでましたが、多くの意見に共通していたのが、国や育った環境によって一人一人「戦争」をどのくらい自身の問題として捉えているかが大きく異なるということです。
相手がどれほど「戦争」を自分のこととして考えているかを配慮せずに発言すればけんかにもつながるし、逆に自分に引きつけて考えている人同士ならばその問題について当たり前のようにディスカッションすることができる。日本にいるとニュージーランドでは敏感に感じられた事がどんどん日常に戻ってしまい、なかなか友達とも気軽に戦争や平和の話が出来ないと話してくれました。
その面でBFPのワークショップは参加する人に日常の会話と同じ気軽さで戦争について語り合い、考えるきっかけを与えてくれる、ありそうでなかなか無い貴重な「緩やかなディスカッションの場」だと改めて感じました。
その後クイズ形式で戦争の知識を学び、元日本兵の方々が胸の内を語る20分のビデオを見ました。8人ともメモをしたり互いに確認しながら真剣に、時折涙をぬぐいながら見入っており、2時間半のワークショップはこうしてあっという間に過ぎてしまいました。私たちが帰った後も8人が自発的に互いの感じたことを述べあっていたのが印象的でした。
神さんのお話の中で「BFPの活動が全てではなく、他にも問題はたくさん存在している。日常の中で自分が気になるものを突き詰めていって欲しい。自分の思った事をなるべく口に出して、自分はこういう人間なんだということを示していくことが必要だと思う」とおっしゃっていたのがとても心に残りました。
自分の将来を考える時に、今回のワークショップが8人のひとつの手助けになれば嬉しいなと思います。