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謝罪・補償とどう向き合うか〜韓国ツアー初ワークショップを通して〜
 この度719日〜21日、第3回韓国ツアーを開催しました。

メインイベントは韓国ツアーとして初・韓国「ワークショップ」開催。

 

滞在スケジュール等が直前で変更になり、お手数おかけする中、

多くの皆様にご協力いただき、無事に実施することができました。

 

戦争と女性の人権博物館 見学

初日は、慰安婦問題に関する資料を展示している

「戦争と女性の人権博物館」を訪問。

慰安婦被害女性たちの証言を中心とした資料が展示されています。

 

戦争と女性の人権博物館ここに本文を記入してください。

「仕事があると聞かされて行ったところが慰安所だった。」

「1日に何人もの人と性行為をさせられた。」

「逃げ出そうとすると殴られた。」

「この経験をずっと記憶していなくてはいけないのだとしたら、生きていけない」

「次の世代には絶対に同じ体験をして欲しくない」


生々しい体験談や強いメッセージに、胸が痛くなります。

 

また館内には、亡くなった方々の写真と名前が紹介されています。

最近亡くなった方の写真が追加されており、よく見ると

以前私がお会いしたことのある方でした。

 

お会いしたといっても、少しお話しただけでしたが、

とても親切に接して下さったことが記憶に新しく、時の流れを痛感し、

どういう気持ちでお亡くなりになっただろうか...と

複雑で悲しい気持ちになりました。

 

博物館のスタッフの方は、

「韓国や世界各地の戦争・紛争の性暴力被害者の支援活動をする中で、

戦争被害の実態が、国家と国家の問題を超え、

男性と女性、大人と子供と構図の中で問題が見えてくる。」

とおっしゃっていました。

 

一方、この日に案内をお願いした現地の友人には、

「日本はなぜ、謝罪、補償しないのか。」という

質問を受けました。

 

韓国の方々と、植民地や戦争の話をする際、

「謝罪」「補償」というワードが、よく出てくるように感じます。

 

国家の枠組みとして、日韓の補償を考えるとき、

慰安婦問題であれば、軍の関与や、半民半官で実施した「国民基金」の話、

また戦後の請求権の話が出てきます。

いずれも国家、外交に絡み、一筋縄ではいかない状況だと思います。

 

そんな中、韓国側の求める「謝罪」「補償」に対して、

日本の民間人として、どこまで理解し、またどこまで行動していけるのか...

そんなことを考えさせられます。

私自身、韓国側のそういった立場についてより学び、知る必要があります。

 

昨今、民間交流が発展する中、

日韓の人々はまだお互いに十分に知り合えていない状況です。

そして、BFPのビデオメッセージや、気持ちを引き出すワークショップが

そのきっかけの一つになるのではないかと思っています。

 

●ワークショプ

2日目は、メインとなるビデオ上映・ワークショップ。

 

午前中は、今回のツアーで現地のコーディネートをして下さった

国際NGO歴史フォーラムのカンさんの英語教室にお邪魔し、

社会人、シニア層で英語を勉強している生徒さん方と

日韓の文化の違い等について、コミュニケーションの場を設けました。

 

前日19日は韓国では、暦上で一番暑いチョボクという日でしたが、

この日はサムゲタンを食べるとのこと。

全く知らなかったので勉強になりつつ、また日本にも土用の丑の日があり、

やはり、日韓の文化は似ているなぁと思いました。

 

カンさんジョイントワークショップここに本文を記入してください。

その後は、ビデオメッセージの上映。

私にとっては、韓国の方々とビデオを見る初めての機会だったため、

どのような反応をされるか心配でしたが、真剣に観て下さいました。

 

時間の関係上、感想共有の部分にあまり時間を割けませんでしたが、

「日本兵が、家族や子供名前を呼んで死んでいったという話が印象的だった」

「これまだ聞いたことの無い加害者側の話を聞ける貴重なビデオ」

等のコメントをいただき、ご参加の皆さんに関心を持っていただきました。

 

少し勿体無かったのは、ビデオが英語版だったため、

全ての内容が伝わりきらない部分がありました。

「今度はぜひ、韓国語字幕を作って、より多くの人に見てもらった方が良い」

という前向きな意見もいただき、

短い時間ながら、次回につなげていける時間になったと思います。

 

カンさんビデオ上映ここに本文を記入してください。

午後は、西大門刑務所という、

植民地時代に独立運動家が捉えられていた場所の博物館を見学。

日曜日ということで、家族連れやカップルも多くいました。

こうした歴史博物館に、家族やカップルで行くという光景は

あまり日本では見られないことから、

韓国人と近現代史が、彼らにとって特別なんだということを感じさせられます。

 

その後は、歴史フォーラムの学生を中心としたユースインターンの方々と

ワークショップの時間を持ちました。

もともと予定しておりませんでしたが、急遽前日に場所等を手配してくれ、

実施に至ったことは感謝の限りです。

 

一部ではありますが、韓国側の参加者のコメントを

簡単に紹介できればと思います。

 

==================

「戦時中の教育で洗脳されたとはいえ、本当にどうすることもできなかったのか?

 そのために多くの韓国人、フィリピン人、中国人が死ななくてはいけなかった。

 彼らの死に対する処罰やケアがこれまで無いように思える。

 和解のためには事実を明らかにし、謝罪し、補償することでのみ可能だと思う」

 

「元兵士のおじいさん達がかわいそうだと思った。

韓国は徴兵制があるため、自分も軍隊を経験しているが、

上の命令に逆らえない状況は理解できる。

そういう状況になること自体が問題。」

 

「ビデオを見て、今も世界で起こっている戦争・紛争について、

 韓国の大企業が武器を作り、輸出していること、

 ベトナム戦争への韓国軍の参加等について考えた。」

 

「以前見た、トラウマを抱えた

ベトナム戦争に行った米軍のドキュメンタリーを思い出した。

人々は歴史を勉強しているはずなのに、今も状況は変わっていないと感じた。」


==================

 

また、徴兵経験と重ねての感想は韓国ならではのものだと思います。

 

さらに感じたのは、彼らがビデオを通して、

「現在」の様々な戦争・平和の問題について、考えていたことです。

 

その他、現在の憲法9条改正の動きや在日問題についても

話題が広がりましたが、時間の関係上、そこまでの話はできませんでした。

 

フィリピンの方を取材したBFPのビデオですが、

韓国側の参加者からは様々な視点で、率直な意見、感想を得られ、

私自身、非常に学ぶことの多い時間でした。

 

今後、このビデオやワークショップを通じて、

より多くの話が出来るのではないかと、可能性を感じました。

 

今後の日韓が本当に友好関係を築いていくためには、

文化交流だけでなく、やはり歴史・戦争の話を共有しなくてはいけません。

 

歴史、戦争の話は、なかなか切り出しにくい話題です。

だからこそ、被害者、加害者のありのままの体験談を伝える

ビデオメッセージは、そのきっかけを作るためには、

とても良い内容だと改めて感じました。

 

一歩進んだ日韓の関係を築くために

今後も韓国ワークショップが開催できればと思っております。

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